HEREのクリスマス年忘れライブに行ってきた

渋谷CLUB CRAWLで行われた、ロックバンドHEREのライブ「クリスマス年忘れParty Hard Night」に行ってきました。元々は脱退してしまったドラムの宮野大介さんの誕生日企画だったこともあり、通常のワンマンライブとは異なる、パーティー的要素を含んだライブとなりました。

セトリ

セトリは、尾形回帰さんが自身のツイッターで教えてくれています。

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https://twitter.com/ogatakaiki_HERE/status/945668617848410117

「くらいやがれ」、「この世界よりこんにちは」、「メカニックマミ」、「CHAOTIC SYMPATHY」といった、先日のクアトロでのワンマンでは披露しなかった曲を演奏してくれました。

 個人的には「メカニックマミ」を久しぶりで聴けたことが嬉しかったです。演奏前に曲を紹介した際に、フロアに軽いどよめきが起こりました。1stアルバム『死ぬくらい大好き愛してるバカみたい』に収録されている曲で、『はっきよい.ep』収録のライブバージョンでは最後に「ズボン破けた~!」と尾形回帰さんが絶叫する曲です。幸い(?)、今回はズボンが破けるようなハプニングはありませんでした。

ライブの流れ

開演前

 通常のワンマンと異なるパーティー的な内容ということで、ライブ前にメンバーの手料理が販売されました。会場入り口の物販スペースで食券を買い、ライブハウスフロアでロックスターたちの手料理と交換するシステム。物販スペースではサポートベースの壱さんのご実家のミカンも販売されていました。このミカンが絶品でした。

ボーカル尾形回帰さんの料理は、「チキンのトマト煮」と「生姜たっぷり豚汁」の二品。どちらも美味しくいただきましたが、味は濃いめ。本人曰く、ビールに合うよう濃い味にしたとのこと。

ギター三橋隼人さんの料理は、「カボチャのポタージュスープ」。カボチャのうま味がしっかり溶け出した優しいスープ。個人的には一番おいしかったと思います。

ギター武田将幸さんの料理は、塩たこやき。ホットプレートの調子が悪く、開演前に焼きあがった数はほんのわずか。私が食べたのは、実質HISTGRAMの安達さんが焼いたもの。フワフワのたこ焼きでこれもなかなか美味しかったです。

また会場ではサポートドラムのユージさんがDJをしており、アナログレコードの曲が流されていました。私が分かったのは、YES、Motörhead、Thin Lizzy、Iron Maidenでした。有名どころを流してくれたおかげで、料理を食べながら一人で盛り上がっていました。

開演~前半

 SEの「HERE WE GO!」が流れてライブ開始。「くらいやがれ」、「己スタンドアップ」と畳みかけるようにフロアの熱量をあげていきます。しかし尾形回帰さんの喉の調子が悪く、高音が苦しそう。「死ぬくらい大好き愛してるバカみたい」では、サビをフロアに歌わせるなど、声を出すことに四苦八苦していました。

そのため、最初のMCでは喋らず、水を飲んだりステージのエアコンを止めたり喉の回復に努めました。その間、三橋さんと武田さんが料理の話をすることになりました。三橋さんはカボチャのポタージュのためにミキサーと大きな鍋を購入したとのこと。また、買いたての鍋のためにバターを焦がしてしまい、それを一度捨てて、改めて作り直したそうです。ドラムのユージさんから「赤字じゃん」などのツッコミが入っていました。武田さんはネギをダメにしたエピソードを話した後、「普段料理をしない自分が頑張ったところを評価して欲しい」と主張していましたが、フロアの空気は微妙でした。

その後、無事に回帰さんの喉は回復し、キーの高い「この世界よりこんにちは」も見事に歌い切りました。「オマエだけのブルースが鳴っている」では、三橋さんのブルージーなギターソロがさく裂しました。しかし特筆すべきは、ギターソロを支えたユージさんと壱さんのリズム隊です。MCで回帰さんがおっしゃっていたように「どこに着地するのか分からない」ギターソロを支え、盛り上げ、見事に着地させました。

 ビンゴ大会

前半戦が終わると、ビンゴ大会が始まりました。景品はメンバーが用意したもの。回帰さんの景品は、マンガの原画、DVDのタイトルの原画(原字?)、ファンクラブアプリのハッスルミッションの敵の原画などでした。武田さんと三橋さんの景品は衣装関係、ユージさんはイングヴェイ・マルムスティーンのアナログ盤(Trilogy)と折れたスティック、壱さんがミカンジュースとニット帽でした。

その他の出来事を簡単に箇条書きで。

  • 回帰さんは、ローリングストーンズ公式カメラマンの有賀幹夫さんの結婚式のビンゴ大会で景品をゲットしたらしい(確か、チャーリー・ワッツのサインとかなんとか)。
  • ビンゴで3番(エビ中の真山さんの出席番号)が出ると武田さんが盛り上がるが、回帰さんに「分かる人にしか分からない」とツッコまれる。
  • ビンゴ大会のバックミュージックはユージさんセレクトでSLAYER。
ライブ後半

ビンゴ大会の和やかな空気から一転、「はっきよい」、「ギラギラBODY&SOUL」とフロアを巻き込んでハードなロックな空間を作り上げます。ちなみに「はっきよい」の中で「相撲協会に物申す」と回帰さんが言って、何か一言いったのですが上手く聞き取れませんでした。残念。

ツアーではずっとアンコールで最後に演奏されていた「愛すべきエブリデイ」がライブ途中で披露されました。回帰さんの喉も尻上がりに調子を上げ、スケール感の大きなこの曲で素晴らしい歌声を披露してくれました。

最後のブロックに入る前に、回帰さんが「納得いかなかった」と「死ぬくらい大好き愛してるバカみたい」をもう一度演奏することになりました。急遽追加された曲でしたが、バンドの気合が凄く、素晴らしい演奏となりました。

最後は、「ゾッコンROCK ON」でコールアンドレスポンスをして、「CHAOTIC SYMPATHY」に「感情超常現象」とハードな曲で畳みかけます。フロアも最後の力を振り絞って熱狂します。テンションの高い2曲で、バンドもフロアもすべて出し切ってライブは終了しました。

感想

料理やビンゴ大会などがあり、いつもと違うワンマンでしたが、たくさんの曲をがっつり披露し、ライブ自体も充実したものでした。個人的に大好きな2曲で終わったというのも嬉しいことでした。

回帰さんの喉が不調だった序盤は少し不安になりましたが、しり上がりに調子を上げ、ライブもそれに比例するように熱く盛り上がっていきました。さすがロックスター、貫禄十分のステージぶりでした。

ツインギターのお二人のプレイも冴え渡っていました。ギター2人のバンドでも、リードギターリズムギターの役割分担がはっきりしているバンドが多い中、ツインリードでそれぞれ特徴のあるギターフレーズを炸裂させるHEREは貴重なバンドだなと思いました。

クアトロのワンマンの時も思いましたが、サポートドラムのユージさんはソリッドでテンポの強弱をはっきりとつけるプレイスタイルに感じました。また、ひょうきんなキャラクターで場を盛り上げました。想像するに、打ち上げでも大活躍したのではないでしょうか。

壱さんのベースプレイも、相変わらずの超絶っぷりでした。ステージ上の立ち姿を含めて、気持ちいいベーシストだなと強く思います。

2018年元旦の正午過ぎに、HEREから発表があるそうです。回帰さんによれば「みんなが喜んでくれる発表」とのことですので、ワクワクしながら発表を待ちたいと思います。

私個人のライブ納めがこのライブでした。今年最後に、こんな楽しいライブに参加できたことに感謝したいと思います。