#STDRUMS主催RICH FOREVER SEMINAR Vol.1に行ってきました

HEREやインビシブルマンズデスベッドのサポートドラムで知られている、ユージ・レルレ・カワグチさん(#STDRUMS)主催の企画、RICH FOREVER SEMINAR Vol.1に行ってきました。ユージさんの企画意図は以下のブログにあります。

www.rerure.com簡単に言えば、ユージさんがホンモノと思うミュージシャンを集めて、そこで誰も予想できないような化学反応が起きるのを楽しむ、ということになるでしょうか。

実際に、まったく違うジャンルのミュージシャンたちが、とてもRICHな夜を作り出したように感じました。

TERROR SQUAD

トップバッターはTERROR SQUAD。ハードコア寄りのスラッシュメタルバンド。ボーカルの人がステージを飛び出して客席で咆哮をあげながら暴れ回る。一緒にこのイベントに来た連れは、ボーカルの人の暴れっぷりにビックリしてバーのカウンターに逃げていきましたが、私はフロアでボーカルの人と楽しくぶつかったりしていました。

長身のベースの人が正統派ヘヴィーメタルな見た目で、演奏でもしっかり支えていたのが印象深かったです。また、ブルータルな感じですが、決して誰かが怪我するような危険なものではなかったことも付け加えたいと思います。

Kei Toriki

続いての演者はKei Toriki。サンプリングした素材を複雑なビートに乗せるダンス系(?)の音楽。環境音楽に近い気持ちい音像の中、特徴的なビートがアクセントになっていました。まったり揺れていたら、Kei Torikiさんがギターを弾き始めて、さらに気持ちよくなっていきました。

たんなるテクノ/ダンス系の音楽ではなく、とにかくビートがカッコよくて、「ドラマーのユージさんが好きになる音楽だよなぁ」なんてしみじみ思いながらゆらゆら揺れてました。

ゆーの

HEREのサポートベースの壱さん所属のバンド、ゆーの。現在はエレキギターなしの3人編成のバンドで、ボーカル兼アコースティックギターの黒さんは、このイベント唯一の女性でした。

この日のMCでは「Rain Fish」という曲(多分)の前に、ミラーボールの光を魚の鱗に喩えるなど、黒さんの詩人としての才能がいかんなく発揮されていました。セットリストに「ガ・ラタン」が入っていて、それを聴けたのも嬉しかった。Dulzinの三人の歌声も素晴らしかったし、最後の「大日本帝国ザリガニ」ではフロアのみんなの前世を祝福してくれました。

リズム隊が作り出すゆーの独自のグルーヴに、黒さんの魂のこもった歌声。素晴らしいステージでした。すべての演奏を終えた後に、ぴょんぴょんと嬉しそうに飛び跳ねる黒さんの姿をみて、こちらも幸せな気持ちになりました。

DEEPCOUNT

重い音のバンドサウンドの中で、詩を叩きつけるように歌い、トランペットを吹き鳴らす、ジャンル分け不能な音楽。問答無用でカッコいい。特に感銘を受けたのがNote of Okinawaでした。音楽の持つパワーが凄い。

www.youtube.comそして、ユージさんの許可を得て追加で披露した「戯言」も凄かった。どんどんライブハウスの空気を掌握していって、最終的には完全にライブハウスを支配していました。

最初と最後に、ゆーのの黒さんによる「フロアのみんなの前世を祝福」について言及するなど、バンド間でも何らかの交感があったことも、企画の趣旨に相応しく感じられました。

#STDRUMS

トリを飾るのは主催者のユージさん。小文字の#stdrumsがストリート向けで、大文字の#STDRUMSがライブハウス向け。ストリートで撮影されて、#stdrumsとしてSNSでアップロードされている曲に比べると、ライブハウスモードの方がコンパクトでキャッチ―になっているように感じました。ただし、ストリートとは違い、しっかりしたドラムセットで演奏されるため、ビートはより強烈になっていました。

ドラムは手数が多く、かなりテクニカル。下記のリンクのインタビューで元メガデスニック・メンザの影響が語られていますが、実際に彼のような硬質でテクニカルなプレイに感じました。

lsd-blog.at.webry.infoそして「曲数が足りないのでカバー曲を」ということで披露されたのが、KING CRIMSONの21st Century Schizoid Manでした。出番前までKING CRIMSONのTシャツを着ていたのですが、それが実は伏線にだったのかもしれません。この曲ではドラムを叩くだけでなく、歌も披露してくれました。

www.youtube.comクリムゾンのカバーを披露して、最後の挨拶で終わりとなるところで、アンコールの声が。その声に応える形で、ロンドの地下鉄で叩いていた曲が披露されました。

www.youtube.comこうして、アンコールもある大盛況なライブは幕を閉じました。

終わりに

普段聞かないジャンルの音楽に触れられて、かなり刺激的な音楽体験ができた夜でした。MANOWARというメタルバンドは「True Metal」と「False Metal」を区別していますが、それに合わせていえば「True Music」をたくさん聴けた夜でした。

次回のRICH FOREVER SEMINARは8月3日とのこと。刺激的な音楽体験をしたければ、ぜひ参加してみて下さい!