ukka新メンバー加入についての雑感

ukka新メンバー決定!

アイドルグループukkaは、6月20日に行われたZeppツアー「ukka New Style Zepp Tour『WINGS~スタートライン~』」のファイナル公演で、新メンバーオーディションの開催を発表しました。

natalie.mu

この新メンバーオーディションの最終審査はメンバーを交えたワークショップ形式で行われ、その一部はニコニコ生放送で中継されました。

そして、9月25日についに新メンバーが発表になりました。

natalie.muナタリーの記事にある通り、新メンバーとして選ばれたのは、リナさんとルリさんでした。

https://ogre.natalie.mu/media/news/music/2021/0925/KND_3634.jpg?imwidth=750

この画像で白い服を着ている背の低い方がリナさん、黒い服を着ている背の高い方がルリさんです。とてもフレッシュな2人が加入して、ukkaというグループの今後がさらに楽しみになりました。以下、オーディションや新メンバーについて感じたことを簡単に書いていきたいと思います。

オーディションの過程について

オーディションの内容

オーディションの最終審査は、ニコニコ生放送を通じてファンの人たちにリアルタイムで公開されました。

個人的にはグループの裏側にはあまり興味がなく、ステージでみせてくれるものがすべてだと思っているので、「オーディションの過程を見せられてもな…」という気持ちもありました。

しかし、メンバーを交えたワークショップ形式という形での審査ということで、企画が面白そうでついつい見てしまいました。ワークショップの様子はその後、YouTubeでも公開されましたが、ニコニコ生放送で公開されたのは、以下のような内容でした。

ラジオ配信のワークショップは、吉田アナがメインMCで、アシスタントMCしてメンバーが1人入り、ラジオ配信を行うものでした(実際には動画の配信ですが)。そして、ゲストとして、1人ずつオーディション参加者が呼ばれて話をするという形式になります。オーディション参加者の個性も知れるとともに、アシスタントに入ったメンバーの個性も出て、なかなか興味深い配信でした。

ボイストレーニングやダンスレッスンは、普段からukkaのことを見ている先生が行う本格的なレッスンでした。ukkaを支える先生方が本当に素敵な人たちだと再確認できるものでもあり、とくにボイストレーナーのハル先生はニコ生のコメント欄でも大人気でした。

体力測定は普段から行っているわけではありませんが、メンバーやオーディション参加者の運動能力を知ることができるという点では楽しめるものでした。

COOKPAD料理配信は、実際にCOOKPADアプリにてオーディション参加者が料理する模様が配信されました。これは料理の能力を測るというよりは、バラエティ番組を体験するワークショップでした。

大演説会は、スタッフの発熱により最終日のワークショップが中止になったことをうけて、リモートでオーディション参加者が自分の気持ちを演説するものでした。ここでも、オーディション参加者のそれぞれの個性が表れて、興味深い内容でした。

オーディションについての雑感

このワークショップ形式のオーディションはとてもよい試みだったように感じました。

  • グループを支える先生方の人柄に触れることができた。そのため、よりグループに対する信頼感が増した。
  • メンバーとオーディション参加者の絆が生まれた。メンバーにとっては「自分たちのところに来てくれた」参加者であり、合格者にとっては「ワークショップを通じて自分を見つけてくれた」メンバーになります。この心理的な結びつきは、今後にとって大切なものになるでしょう。
  • ファンも、加入前から新メンバーを知れて、デビューまでの心の準備ができる。

ざっとですが、このような利点が思い浮かびます。最終日のプログラムが中止になってしまったことは残念ですが、グループの未来に繋がる試みでした。

新メンバーについて

新メンバーの人柄を論評するのはまだ早いでしょう。しかし、新メンバー選出に際してメンバーが重視したポイントを聞いて、なるほどと思ったことがあります。重視したポイントは、2つにまとめられるかと思います。

  1. 取り組み方。分からないこと、できないことをそのままにせず、アドバイスを求めるなど積極的に取り組めるのか。
  2. ukkaの中に入って違和感のないこと。

この二つが重視されたということは、ukkaというグループの特徴に結びついるように感じました。

取り組み方

ukkaは「曲が上手く、パフォーマンスが優れている」という言い方をされることがよくあります。アイドル楽曲大賞というイベントでは、ukkaファンは自信をもって自分たちの推しグループに投票しています。

しかし、パフォーマンスが優れているということは、歌唱力が圧倒的だとか、ダンスが指の角度まできれいに揃っているとかいったことを意味しているわけではありません。

ukkaの売りは表現力の高さです。音程やダンスの動きの正確さが優れているのではなく、歌とダンスによって曲の世界観を表現することが巧みなのです。

もちろん、表現を支えるために必要とされる歌唱力やダンスの正確さはクリアしなければなりません。しかしその上で、与えられた音程や動きを機械的に反復するのではなく、曲の世界観を自分のものにして、自分の表現として出力する必要があります。

そのためには、受動的に曲やダンスをこなすのではなく、能動的に自分の表現を模索する必要があります。取り組み方を重視するということは、表現力集団であるukkaでやっていくために必要なことなのでしょう。

歌唱力とかダンス力ではなく、表現に真摯に向き合えるかどうか、ukkaらしい基準だと強く感じました。

ukkaの中に入って違和感のないこと

ukkaのメンバーはパッと見て分かるような、キャッチーなキャラクターをもっているわけではありません。しかし、メンバーの個性が強いグループです。

キャラクターと個性は同じように思えるかもしれません。しかし、「キャラを演じる」という言い方がされるように、キャラは演じるものです。言い換えると、キャラとはグループ内の役割に合わせて、自分の役割に忠実に振る舞うことです。一方、個性とは、自分の可能性を追求する中で現れる特徴的な傾向性です。

キャラクターは外部から与えられた枠組みであり、外から見えやすいものです。一方個性は、言動の積み重ねからにじみ出てくる「あの人らしい言い方」とか「あの人らしい行動」というものなので、一つだけの言動を取り出してもよく分からないものです。

例えばメンバーの村星りじゅさんは、丁寧な言葉選びと、誠実な受け答えから「優等生キャラ」に見えます。しかし、彼女を応援していると、彼女のこだわりや意志の強さ、ひょうきんな一面をもつことなどが見えてきます。そうして、少しずつ彼女の個性を知っていくことになります。

メンバーそれぞれが、キャラではなく個性が強いことが、ukkaの魅力の一つです。個性の強さが、表現力の強さに結びつきます。そのukkaに入って違和感ない人とは、キャラを上手に演じるのではなく、にじみ出る強い個性がある人ということになります。

個性の片りんを二人からも感じることができました。体力測定で大活躍したリナさんからは、明るいしっかり者という雰囲気とともに、それだけに収まらない気持ちの強さが感じられました。ルリさんも、背が高く整った顔立ちですが、受け答えからは独自の世界観がにじみ出ています。単なる「天然キャラ」のようなものではなく、周りと自分の周波数が合っていない感じが、独特の個性を感じさせました。

メンバーの個性をしっかり育んできたグループですから、新メンバーも個性を伸ばしながら、自分の表現を見つけて行くのでしょう。未来が楽しみです。

未来の楽しみ

ukkaは表現力集団だと述べました。この表現力集団に、新しい個性による新しい表現が加わります。それによって、グループの表現もこれまでにない新しいものになっていくのでしょう。

個性は、それぞれの個性が交わることによって、新しい化学反応を起こしていきます。違った個性の組み合わせによって、さまざまなパターンの表現を生み出していきます。固定した役割を果たすだけではない、個性と個性のぶつかり合いは、爆発的な表現の奔流となって、ファンたちの心をさらっていくのでしょう。

ukkaの今後が楽しみでなりません!